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エルダリーケア・ナーシングホームの見学【タイ・バンコク】

2011年7月19日。バンコク。

7月18日~月20日にかけてバンコクを訪問しました。バンコクを訪れる度に見学させていただいているバンコク病院http://www.bangkokhospital.com/jp/)のレヌー医師が経営されているElderly Care Nursinghomeを見学しました。バンコク中心部から北部に位置する老人ホームです。

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写真 建物入口

この施設は定員30名と小さな老人ホームです。もともと建物は病院として使用されていましたが、レヌー医師がバンコク病院退院後の患者さんの受入れ先として私費を投じ、老人ホームとして内装の一部を変更して老人ホームとして活用されています。手術室がリハビリ室になったり、病室が居室となったりして大きな改装をすることなく建物が活用されていました。
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写真 手術室がリハビリ室

レヌー医師は、バンコク病院の治療中の方や退院後の方の行き場のない外国人向けに介護のできる施設を作りたいという想いのもと設立された施設で、慈善事業の色合いが濃い施設です。かつての日本の養老院に近いイメージです。タイではまだ日本の介護保険制度はなく、すべて自費での湖山医療福祉グループとして今年3月に資金援助を行い、設備の拡充や職員の研修として活用していただいています。経管栄養の患者さんや大腿骨頚部骨折後のリハビリテーション施設として施設が有効利用されており、日本でいえば老人保健施設と療養型病床の中間的な施設のように感じられました。単なる介護施設ではなく医療(慢性期疾患の健康・疾病管理)が伴っており、複合・複層的な疾病のある高齢者の施設としては安定的な運営のできる施設です。

タイ国内の医療はまだ機能分化しておらず、大腿骨頚部骨折後の術後管理、リハビリテーションとなるとまだ治療が必要であるにもかかわらず退院を余儀なくされています。タイでの平均入院期間は3.98日(日本:34.7日、アメリカ:6.4日)、人口千人あたりの看護師数は1.5名(日本:9.3日、アメリカ10.5日)であり、必要な医療が医療機関では受けられない方が相当数存在されることが統計的に示唆されます。
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写真 老人ホームの居室

外科的な治療は現代そのものの技術、亜急性期以降の医療は20年前の日本でもそのような状況と考えていただくとわかりやすいでしょう。ただしタイの場合は、ここに都市部と地方、国立病院と株式会社病院とのサービスの格差があり日本の医療とは違った状況があります。バンコク病院は、バンコクエアーウェイずの傘下でタイの株式市場に上場しており、アラブ諸国やアフリカ、アジア各国の富裕者を集患しています。

エルダリーケア・ナーシングホームでは、今後日本人のロングステイヤーや、企業の駐在員の家族向けにサービスを提供するために、日本の介護を学びたいという想いがレヌー医師から語られ、湖山代表からは調理師・員の派遣により日本食の指導を行いたい旨の意見の交換が行われました。来春にはレヌー医師をはじめ数名のタイ人が湖山医療福祉グループの施設見学等を実施する予定となっており、今後活発な相互交流が図られ日タイの友好がよりいっそう深まっていきます。

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<写真 左がレヌー先生、右は湖山代表>

Dr.Renu Ubol(レヌー・ウボル医師)
1954年チョンブリ県シラチャー生まれ。トリアム・ウドム・スクサー高校を卒業後、医学で名高いマヒドン大学に入学。1年後、日本文部省による奨学金を得て、日本に留学した。東京外国語大学で1年間日本語を勉強、京都大学医学部で6年間学ぶ。卒業後は京大付属病院で1年間の研修(産婦人科)した後、タイに帰国。マヒドン大学付属ラマティボディ病院で研修医を1年間、都内私立病院で11年間、その後バンコク病院勤務。

(2011年7月21日 香山 英司)